3月5日

雨。夜が更けて炬燵から外で鳥の鳴き声が聞こえて雨が止むのかな、雨だれの音はまだ聞こえる。「TVの予報じゃ、今日はずっと雨だ」と言ってるよ、と言うのでだから天気予報は駄目なんだ、と隅田川かナントカ川のホームレスの言葉を思い出した。しばらくしたら雨はやんでいて、鳥はすごい。


履歴書と職務経歴書を送る。みんな、こんなに自分アピールして出してるのかと思うと、なんか仲間だねっと勝手に思い込むが、履歴書どおりの人間だらけだったら社会はいい人で溢れてしまって息苦しいだろうな、と馬鹿正直にも思うので、正直に思うところより、できる人ぶりを書かねばならないことに苦悩する。

本山さんから叱咤激励のメールもあった。


宮澤賢治全集の文庫を引っ張り出して、『春と修羅』と小説をパラパラ読む。宮澤賢治の小説は、一見童話のようで、動物がたくさん出てきて楽しく読むうちに道徳が学べたりするような、優しさに溢れていて国語の時間の読み方もピッタリくる。それでいて、書かれた文字通り読むと、確かにそこには優しさに溢れているけれど、その優しさは僕らが自然に感じる優しさと同じ厳しさがキッチリ現れる。

動物や植物や岩石や星が動き、泣いて笑うけれども、決して人の分身としているわけではなくて、宮澤賢治は自分の目の前にある自然を自然として書いた。


店の名前のアテにしようと思って引っ張り出したものの、そのまま読んでしまって、結局全然違うところから考える。まるけ堂、という響きはいいし見た目も丸くていいけど、これは先客がいるので却下になった。えい、これでどうだ!と見せたら、優子さんから「硬い。」の一言。ネットの社名判断じゃ、三ツ星の超幸運数なのだ。


クェねずみのところで、寝る。