5月3,4,5日

優子さんの実家の古い家の掃除。リノベーションを心の裡に描いているが、そんなうまくいかない、とは思いたくないだけ。建具は歪んで風呂場のコンクリートはひび割れている。壁から何から取っ払うべきか?でも、そんなことが技術的にも家族的にも許されることではなさそうだ。

お義母さんにも今後の家のことを聞かれた。自分で建てることが夢だとボソボソ言うと、表情が曇ってた。そりゃそうだ。僕には、納得してもらうだけのものが何もない。

とはいえ、やっぱり800万を超える空き家のことは無視できないし、古い家も人に手渡す気はなく「物置になるだけだなぁ」では、もったいないとは思うけれど、お義母さんの気持ちには思い出も詰まっている。

やっぱり、どこか探すべきだ。動け。


台所の床板は開閉できた。土間、置石にのっているだけで基礎はない。二人で興奮する。棒を渡してそこに板を釘で打ち付けているだけだった。板を張り替えるべきか?堀尾さんに聞いたら、建具の立て付けはもう歪んだ枠にあわせて窓の方を削るほうがいいだろう、とのこと。

風呂場のタイル、浴槽も綺麗にしたいけどまだ方法がわからない。前途多難。カンナや手回しのドリル、電球を見て楽しい。


タクラマカン、タナカカグ。屋根の微妙な傾斜の差で、素人でもらできるかどうかぎ変わる。梁のかわりに鉄骨を採用など、なるほどなるほどためになった。タクラマカンの拓良さんの風貌は、車の中で僕の好みだと優子さんに言った。拓良さんといい田中さんといい佐々木さんといい、やっちゃえばなんとかなる人が羨ましい。自分は、そっち側でない、と思ってるからだ。やってみにゃわからんよ。


ずっと晴れ、月が黄色い。朝晩は冷える。