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晴れ。

暖かい陽気。昨日から風が強い。上に被さった雲から山の一角に雨か雪が降ってるのが見える。

何度も同じ電車から降りた。

知った顔も見える。ジェームズやタニシ、それに彼女もいる。

検査のために病院に行ったら、六角形の頂点にそれぞれ部屋が設えられている造りの面白い建物で、病院というよりちょっとお洒落なオフィスみたいな印象の内装をしている。部屋の仕切りは扉がなく、淡いグリーンのカーテン一枚で室内だけでなく廊下まで濃青の絨毯が敷いてあって踵の音がしない。三人部屋の一つは背の低い二段ベッドになっている、1人用のベッドにタダ君がいて、「こないだはありがとね」と言葉を交わしていると予鈴がなり、既に着替えていたタダ君は「ジンちゃんも早く着替えなよ」と言ってさっさと出て行ってしまったので慌てて追いかけた。

左手が谷になっていて段々の田んぼが敷いてある山の、木々がアーケードみたいに覆って木漏れ日が気持ちいい斜面を駆け下りて行く。駅のプラットフォームで待っていると、右手から電車がやってきた。臙脂色のレトロなワンマンの、中は薄いクリーム色で統一されている一両編成のそれに乗ると、先客がいて知った顔も見えるけど、体操着を着ている人は1人もいない。後退していく景色を立ったまま、眺める。一緒に乗ったはずのタダ君はどこにいったのだろう。

臙脂色の電車に乗る。向かい合わせに並んでいるクリーム色の座席に先客が何人か、窓を背にして座っているけれど、知った顔は誰もいない。なぜか、車内というより学校の廊下のようだ。トンネルを抜け、深い山を縫うように電車が進んでいく。なぜかしたの方から俯瞰して見ている駅は急峻な山の斜面を、というかとても巨大な一枚岩の断崖をレールの幅だけ削って線路を置いただけの平らなところの出っ張りに建ててあって、非常に心許ない。眼下にずっと下までつづく谷は、白い霧がたちこめていて底も見えない。

駅を出ると、隣接されている木造校舎の学校の、木々で囲まれただけの土のグラウンドからそのまま伸びている舗装されてない道を半袖短パンで赤白帽の小学生たちが下校しはじめていた。左手の、古い平屋建ての民家の煙突から煙がもくもく吹いている庭だか畦道だかわからない通りを抜ける時に中を覗いたら陶芸家の工房だった。母屋と離れの庇で覆われた路地を抜けると、突然、電柱やアスファルトで舗装された車道の、一見して2×4とわかる民家が建ち並ぶ街にいる。

カフェ狐にはいって、カウンターの窓側の端に座ってコーヒーを頼んだ。祐介君とかおたんが働いている。少し賑わっている店内を見渡してほっと一息ついていると、ふと一つのことに気づいた。

すると不安の感情がぶわっと湧いてきて、現実を否定したい気持ちとごちゃ混ぜでパニックになりそうになってしまう。あの電車には、知り合いが誰も乗ってなかった。今にも泣きそうで、身体が小さく震える。喉が締め付けられて、鼻腔の奥が熱くなった。嘘であってほしい、と思ってかおたんに聞いてみた。

「ねえ。僕って、今何を、仕事してるっけ?」

かおたんは僕が言って欲しい言葉をすぐに理解して、同時に聞きたくないことを言わねばならないことを察して一瞬で顔が曇った。申し訳なさそうに、辛い声でゆっくりと言葉を切って、

「神藤さんは、今はもう森の、…仕事をしてますよ」

と言った。あの電車に彼女は乗って、いなかった。

何度も同じ電車に乗降して最後に行き着いた世界では、彼女はもう死んでしまってあなくなってしまったそのことに容赦なく直面してしまったことに気づいて、もう涙が零れるのも止められなくて、喉をぎゅっと閉めて我慢したけど、でも「あぁ、あぅ…ぅあぅ…‼…」と嗚咽を漏らしながら、僕はカウンターで泣いている。

という夢をみた。

タンザニアを度合いをかえて四回、焙煎。あと、エチオピア。

ライブの練習。フォークロアのアレンジ、Bメロでいい感じになったので忘れないように弾き直して、そこから発展させていく。それからDVDを返しに行って『リアリティのダンス』を探したけど見当たらなくて、『MI:ローグ・ネイション』『サクリファイス』『ブラック・スワン』を借りる。もう一回みてみたら、あった。次借りよう。

明日の準備して、ねる。軽く活元やってみる。