6月2日

曇り、時々雨。風が強い。


喫茶営業日。新聞取材の効果がてきめんに、オープンからお客さんが絶えずやってきてくれて、新聞もニュースも見ないので同じように誰も見ないと思っていたから(新聞は読んでもそんな小さな記事が目に入る人なんていないと本当に思ってたので)、驚くやらあわてるやら。どのようなきっかけであれ、コーヒーに興味を持ってくれて、その人が美味しいと思うコーヒーを探ってくれたらこんなに嬉しいことはない。

そのためにも、てことでもないけれど取材を受けて、自分がどう考えているのかを他人任せにせずにきちんと自分の言葉を見つけたい、と改めて思う。小説を書いたその文章そのものと、その粗筋を自分で書くこともまるで頭の違うところを使っている感じがする。それが別の人なら尚更なのは当然だ。その人のほうがよほど自分のことをわかって表現してくれることがままあることも含めてそうなのだ。自分の言葉で、微かな声で、囁くように発すること。

麻美ちゃんからアイスコーヒー様子をの豆の打診をもらう。ユウスケ君のエスプレッソ用の豆も正式に決まりそう。さらに、一ヶ月限定であるけれど、東京に置く話も浮上してきた。どうなっていくやら。どんどん焙煎したい気持ちがわいてきた。


バーのバイトで、佐藤さんと話をする。結婚式の二次会で出逢い、先に繋げようにどう楽しい会話をするべきか、でも自分を取り繕うことなく好きな話をすることがいいんだなどと馬鹿な話から、僕が今の状況をなぜ作り出そうとしているのかの話。組織(小さいものは家族、会社から大きいものは国まで)のなかで生きるうえで、それぞれの規範を持つこと、そこに囚われすぎないこと、寛容であること、お金は考えることをしなくてすむこと、などとあぁでもないこうでもない、と熱く話す。そしてハッと気づく。こんな話、もてない男の典型的な会話ではないか!と。

二次会の健闘を祈る。