4月6日 Hさんへの話の続き

日曜日の話にでた話から考えていました。お金の話。



原文は↑です。僕の曖昧な記憶なので、貼り付けておきます。
質問を読み直して僕がアドバイスしたいなら「あなたの考えを改める必要はない。」ですが、回答者の人の考えを読んでみて、やっぱりここにはなにかトリックというか、短絡かごまかしがある感が拭えないので考えてみました。

結論からいうと、やはり富は無限には増えない、ということです。回答者(と、僕を含めたほとんどの人)はそうではないとわかっていながら、普段はお金を富、豊かさそのものと考えてしまっているのでおかしくなるんじゃないでしょうか。

まず、食物は無限には生み出せません(僕らは何ひとつ、自らの力で食物は生み出せません。空腹の老人の目の前で焚き火に飛び込んだ兎と同じことをしない限りは。そして、それもたかが数十人の胃袋を一度満たせばおしまいです)。
住居を作るための材木も石も、無限なものはありません。寝るための時間も一日が2658時間に増えたりしません。
それでもなお、本当に富は無限に増えるんでしょうか?

たとえば食欲や性欲や睡眠欲は上限があります。満腹になれば食欲は満たされるし、眠ればいつか目が覚めます。性欲もいろんな方法で満たされます。
でも、お金への欲望は食欲のようには満たされない。お金を出しても、なにかを食べなきゃ腹はふくれないし、眠らなきゃ目は覚めません。
お金は欲求を満たすために使われる方法であって、お金自体では身体の欲求は何も満たされない。
けれど、お金は他のあらゆる欲求や欲望を満たすための物事を与えてくれます。だから、お金を欲しがりだすと身体的満足がないこともあって際限がなくなっていく。

それで、僕は
「富は無限に増える」
というのは
「お金に対する欲望は際限がない」
を誤変換した結果じゃないか、と思いました。

それから、やっぱりただの勘違いだと思い直しました。
無限に増やせるならお金をどんどん増やせばいいんです、それが一番簡単に皆の富を増やすことになるのだから。でもそうすると
「そう簡単ではない。デフレや、インフレやetc…」
ということで、僕はその仕組みは全然といっていいほどわかってないですが、それができないということこそ、みんな本当は富が無限には増えないことを知ってる証拠ではないですか(形にならないサービスだってあるよ、という人もいるかもしれませんが、互いにただサービスしあっているだけでは、先に言った意味において、何も生み出してはいません)。

回答者は「原理は真実です」と言ってますが、これは真実ではなくルールですよね。しかも、ある限られた社会システムの中でのみ通用するルールであり、お金はそのルールに沿って富と交換するためのチケットであり、富そのものではありません。
だから、回答者の設定は「やや無理がある」以前に、「設定が間違っている」と言っていいように思います。

やっぱり僕自身の考えとしては、質問者の人は富の価値を自分をごまかさないで納得できる自分なりの尺度を持つ以外にないと思います。それに手にした富やお金をどう使うかという尺度によって、また世界が豊かになるかは変わりますし(回答者の回答が魅了的に思えるとしたら、まさしくA.Bが互いにお金を惜しげなく互いのために使っているからではないでしょうか)。