読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

2月14日

晴れ。


8時に起きて顔を洗い、三人分の珈琲を淹れて一杯はカップに、残りを水筒にいれてから軽く朝ご飯を済ませて林っさん宅に向かう。コージと三人で諏訪の酒蔵の古本市へ行くため。

県内ではそれでも近しい、同じ南信に位置する飯田よりえらく寒い。そんな寒さの中、日本酒が胃の腑にじんわりと沁みて、胸から身体が温まる。昼前から飲む酒の、なんておいしいこと。会期最後の週末のせいだろう、古本はもう殆ど売れてしまっていた。それでも、ウルフの短編集、「ほぼ絶版!」コーナーにあった深沢七郎(ほぼ、ってどういうことなのかわかんないけど)、白川静「文字逍遥」「文字遊心」を300円。ルーセルの「アフリカの印象」も300円で、随分迷ったけど買うのはよした。林っさんとも話したけれど、もう持ってるのに古本で安く置いてあると「お得~!」と思って買おうか悩んでしまうのはどうしてだろう。全然、お得でもないのに。

お昼を挟んでまる一日酒蔵巡りを堪能。昼には、だし巻きを肴にして蕎麦。蕎麦の香りがたって、美味しい。諏訪の味も飯田と同じように濃いめなのだろうか。それともここだけの話だろうか。

帰りの車中にも、缶詰とチーズでさっそくさっき買った日本酒を開ける。諏訪大社の下社に寄る。考えてみたら、これが今年の初詣だった。どっちと言われたら好きなのは上社で、そっちにも行きたかったけれど時間がなくて諦める。高速の途中、ソフトクリームを食べる。コージはカレーまで平らげていた。


夜はオムニバスライブ。

なんでかわからないけど、今までにないほど緊張してたらしく、散々な出来だった。座ってたのがいけなかったのかなぁ、バンド全体がいつもおっきな球体の中にいるような感じがなくて、没入できなかったからか。単純に、練習不足。練習は本番のように、本番は練習のように。演奏の前にイメージするといいイメージし忘れた。


2時ころまで飲む。帰りに、片方ぴあすを落としたと言って、路上を探す羽目に。寒かった。新庁舎脇の道路が、飯田藩の境目をあらわす堀の跡地あたり、趣のあった用水路は跡形も無く、敷かれたばかりの黒々したアスファルトの、キレイな広い車道に変わっていたことをはじめて知った優子さんは、車の中で「殺意を覚えるくらいだわ。」と酔っ払った目で憤っていた。

よく頭の中で、今歩いている道や家を全部剥いで、均す前の地表を想像したりしている。