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1月28日

晴れ。


東京。

10時にバスが渋滞で新宿に着き、急ぐその走り方が人々を縫っていく爽快さに自ずと軽くなる。バルト9にぎりぎり上映時間に間に合い、テオ・アンゲロプロス『エレニの帰郷』を観る。音がいい。

冒頭、チネチッタが映し出されてナレーション、「終わるのではない。帰るのだ…」の一言で泣きそうになる。貼ってあるポスターは『タッカー』という映画。『エレニの旅』とくらべ俳優の演技に依るところが多くドラマチックな演出があり、時系列の配置は一見、映画自体の要請に委ねず成されたように感じて戸惑いつつも、それらが雪のように積もり、壁に隙間なく貼られたポスターのように埋まっていく。ポスターの顔たちのように、人物をとっている。『旅』で、エレニが息子がいた土手に登っていく場面が僕の中に強烈に残っている。

人が歩くだけで、集まり一箇所を(カメラを)見つめるだけで、集まった群衆がてんでばらばらに散っていくだけで、映画になるのだから凄い!てんでばらばらの方向を、一人ひとり定められてるんじゃないかと思わせるほどに素晴らしかった。霧の向こう、うっすらと姿が見える巨大な煙突から立ち上がる炎。列車の通路。フィルムを見つめるAの顔。破壊されたTVの群、暗闇の中別れる黒塗りの車、スターリンの死を悼む人々、オルガンの響き、倒れる暴走族、走り去るバイク、バーの椅子に座るスピロスと彼に大声をあげる太ったウェイトレス、駅の踊り場で踊る三人、酒を飲む二人(旅では大勢でテーブルを囲んでいた)、バラバラの場面が静かに、けれど隙間なく、雪のように積もっていき、皆はそれぞれに別れを告げていく。


吉祥寺まで行く。ロータス、休み。リュモン。

西荻にうつり、脇町珈琲ていねいに、ダンテ。

中野ブロードウェイジンガロ

ようするに、コーヒーだらけの一日を堪能できて満足満足。

コーヒーの酸味とは、僕が想像していたものとはどうやら少し違うようだ。抽出方法によるところが大きいのだろうか。ともすればえぐみともとれそうな酸味。フルーティな香り。

エアロプレスも体験できて良かったな。マシーンとドリップ両方飲めるだけの大きい胃が欲しい。


東中野に出て、上原たちと飲む。ヒテの滑らない話。それから下北沢にうつり2人でお茶。満喫に泊まるもシートのスペースしかなくて、あまり眠れず。映画もAVも無料で観れるなんて、漫喫すごい。