8月15日

晴レ。一日中、靄に包まれたように街がほの白い光に沈んでいる。黄砂のよう。夕方、ほんの一瞬、雨が降る。


迎え盆を済ました家で、床の間に線香をあげて久しぶりに平安堂に行く。ウルフ『燈台へ』のようやく第二部を読みだすと松浦くんから連絡がはいる。田島さんがいる狐に行く。ターンズという雑誌をみる。もやもやと情けない気持ちが湧き上がる。自分の思考を体現する、その形の最初の切れ端が掴めない。切れ端がひょろっと出ているところも見えてない、漠然とした全体があるだけで、その全体は信用できるものではない。やっぱり、細部にしか信を置くところはないのだろう。今、こうして書いている日録もそうだ。

何からはじめてもいいのか、何をはじめることがいいのか。


夜、飲みまい会の衆が来てくれる。寝不足がたたって、店を閉めたあとふとしたら一時間半も寝てしまった。