6月13日

朝、仕事から帰って仕事の間に優子さんに頼まれていた風呂の掃除。ナメクジが四匹でたからだ。


しとしと雨が降ったり、やんだり。梅雨らしい、線の細いこまかい雨が空間を埋めているような雨はいつ頃からなくなったのか。それとも、僕がうまれてこのかた本当はそんな梅雨は一度としてあったことはなく、どこかの回顧文なんかの受け売りなのかもしれない。雨の記憶といってまっさきに浮かぶのは、中学の時傘を刺さずに下校したあの白い半袖シャツとびしょ濡れの髪の毛の先に雨粒が溜まって…三年になるまで全員坊主の学校だったから、これは三年の記憶か?


家の掃除をする。米を炊く。

店は暇だった。帰り際、梶間くんと松浦くんと待ち合わせて、一時間ほど駄弁る。何かやりたい、と高校生みたいなことを言い合う。お互いにケツを叩き合ってさ。


小説にいき詰まる。