5月19日

曇り、起きて後まもなく雨。

2時から文化会館で、フラメンコの発表会。ロビーで後藤くんに会う。

一曲目が始まってすぐ、あ、踊りが難しくなってる、と思った。今回で三度目の発表会見学だけど、前回までに比べて明らかにレベルが上がってて、ステージも大きくなって、でもそれに負けない力強さで踊っていた。一年、てすごい。

これも毎度ながらロドリゲスというプロダンサーのフラメンコが圧巻。フラメンコがただ情熱の踊りではないよ、と自分の知らないことを観て、タップのことも、そう。ギタリストが若い人に替わっていた。

ただ残念だったのは自分の感受性が鈍かったことだ。睡眠不足かなぁとはじめは思ってたけど、どうやら頭、というより身体をそっちに鍛えてなかったせいだった。感覚も鍛えて使ってないと錆びるのだ、と実感した。感覚が戻った気になったのが

もう殆ど終わりにに近づいてからだった。

上手いなぁ、と思う人がどう上手いのか観ていて、身体の中で意識を置くその場所と広さがあった。踊りの形をなぞる段階では全身を大雑把に捉えていて、腕、足、腰、顔、と個別の運動が覚えるうち、肘、目、指、胸、腹て感じで細部に至っていく。今日見た中で素人目に上手いなぁ、と思う人はみんな上半身、特に肩甲骨(肩と背中の上の方)を柔らかく使って、それと姿勢の通り方がすっと通って見えた。それと指先と視線。視線はすぐにわかる。

みんなロングスカートで、踊りの中でそれをたくし上げたりする、その時たらって見えるふくらはぎとか、色っぽかった。会場に入る時けっこうなミニをはいた子が前にいたけど、それよりエロかった。個人的趣味の問題?


帰って、タケノコの炊き込みご飯と貰ったゴマ鯖の味噌煮とキャベツの味噌漬け。

ずっと雨。割と静かな日曜。董啓章『地図集』をやっと、読み終える。青木淳悟を思い出していたけど、小説らしくなさ、という点が似ているだけなのかな。青木淳悟が言葉の中から想像を引っぱってくる、董啓章は想像から言葉を引っ張ってくる、という印象。

本当か嘘かわからない、後がきでぜんぶデタラメと書いているので、本当はそれはどちらでも全然構わなくて、こういう形はすごく好きだ。でも何故か、読んでいる間じゅう、必ず眠気に襲われていた。